薬の続きです。
資料はこちら → 薬その2
p.1 痛みの原因は主に3種類あります。外傷性、神経性と心因性です。外傷性の鎮痛薬としては、次ページのNSAIDsが処方されることが多いようです。神経性には、プレガバリンが処方されるそうです。この薬いろいろな神経性痛みに効くようです。 痛みは、カルシウムチャンネルにカルシウムが作用すると神経が興奮して神経伝達物質が放出されます。この中に、痛み物質が含まれるようです。この物質が後シナプスに伝わり痛みとなります。カルシウムが前シナプスのカルシウムチャンネルに作用しないように、プレガバリンが塞ぐと神経伝達物質の放出が防止できます。ただ、その副作用として、めまい、眠気、むくみ、最悪の場合心不全や肺気腫を引き起こします。この薬を飲んだら車の運転は控えた方が良いそうです。
p.2 左上のピラミッドは、上に行くほど強い鎮痛作用を有します。鎮痛剤について、まとめました。最近処方されている非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs:エヌセイド、エヌセイズと読む)を表にしています。この中でも、非ピリン系がよく処方されています。 痛みの原因となる抗炎症物質の一つにプロスタグランジンがあります。この合成にCOX(シクロオキシゲナーゼ)という酵素があります。COX-1が正常細胞に、COX-2が炎症細胞に作用してプロスタグランジンを合成します。炎症細胞にプロスタグランジンが生成されると痛みを感じます。最初に、COXがブロックされる薬が開発されました。ところが、COX-1もブロックしてしまうため、副作用として胃腸障害が起きてしまいます。そう言えば以前、胃腸薬が一緒に処方されている時代がありました。最近はCOX-2だけブロックする薬が開発され、胃腸障害は回避できるようになりました。血栓が生じることも稀にあるようです。 このNSAIDsは、副作用が少ない薬ですが、子供がインフルエンザの場合は、死亡率が35%、後遺症25%のインフルエンザ脳症になりやすいので、使用は禁じられています。
p.3 アセトアミノフェンは、比較的安全性が高い鎮痛剤で、小児や妊婦にも処方されています。ACE(Acetaminophen+Caffeine+Enthenzamide)処方として、市販薬にも含まれているようです。 コロナワクチン接種後の解熱剤として、推奨されていて、薬局でも入手困難な時期がありました。 ステロイドは効目は強いのですが、副作用が多いので、医者の指示に従う必要があります。副作用を恐れ自分で判断して、薬の量を軽減するのも好ましくないようです。このステロイドは、右下図のように、かなり前段階でブロックするため、効目が高く、副作用が多くなります。
痛みだけでも、種々の薬があり、副作用や禁忌を考慮して処方するのは大変ですね。医者や薬剤師が、最新の情報を更新していくのは非常に大変な努力が必要なのでしょうね。
本日の相田みつを語録は、「その時の出逢いが」です。 「その時の出逢いが」人間を変えて行くんだな‥。