コロナウィルスの感染者数が増大しています。過去ブログ「連鎖とエントロピーの増大」「ごみで散らかった部屋はゴムと同じ?」「デスクトップ画面もエントロピーが大きい?」で述べたように「エントロピーは増大する」方向に進むのが自然の摂理なのです。このエントロピーには、質の良いエントロピーと悪いエントロピーがあるということ知っていますか? エネルギーを効率よく利用できるかどうかで判断するようです。光、電気及び力学的エネルギーは、良いエントロピー、熱エネルギーは良いものから悪いものまで幅が広く、化学エネルギーは良いエネルギーよりやや劣ると考えられています。 力学的エネルギーについてみると、ある高さにあるリンゴが落ちる際に、位置エネルギーから運動エネルギーには効率よく変換されますが、その運動エネルギーの一部は空気との接触による摩擦などにより熱エネルギーに変換されます。 この熱エネルギーはその後は変換されることなく周囲の空気に拡散していきます。このような熱エネルギーは質が悪いエントロピーと呼ぶらしいのです。 熱い水は必ず冷えていきます。この時エントロピーは増大します。 冷水は何もしなければ熱水や水蒸気になることはありません。エントロピーを減少することはできません。エントロピーを減少させるためには、マクスウェルの悪魔にやってもらうか、加熱による熱エネルギーや電子レンジのような電磁波を与える必要があります。 エントロピーの増大は、インクをコップ内の水に落としたとき、拡散していきコップ内の色がインクの色になる場合にも起きます。元にはもどりません。 水から水蒸気にする場合は加熱(水分子にとっては吸熱)します。エントロピーは増大します。 雲は水蒸気でできていますが、これが凝縮して雨になる場合、エントロピーは減少します。ということは吸熱の反対で発熱となります。 雨が降る場合は、発熱反応なのです。どうも、「エネルギーの質の低下(エネルギーのエントロピー)」と「物質が存在する空間の拡がり(物質のエントロピー)」が「エントロピーの増大」となるようです。つまり、水が水蒸気になる場合、低い温度から高い温度にするので、エネルギーのエントロピーは減少ですが、水蒸気の方が空間の拡がりが大きいので、物質エントロピーは増大しています。 物質エントロピーがエネルギーのエントロピーより大きいので、エントロピーが増大する方向に進むようです。水蒸気が水滴になる場合は、エネルギーのエントロピーが増大し、物質エントロピーは減少しますが、エネルギーのエントロピーが物質エントロピーより大きいので、トータルエントロピーは増大となります。どんな場合でも、トータルエントロピー増大の方向に進みます。頭が混乱してきました。
とにかく、コロナウィルスが拡散するエントロピー増大を減少に転じるためには、相当のエネルギーが必要になります。外出を控えたり、消毒したりなど個人個人のエネルギーを投入する必要がある訳です。