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どうやっても増大の方向に進む?

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昨日エントロピーについて書いていて訳がわからなくなってしまいましたので、図書館から「トコトンやさしいエントロピーの本 第2版」(著者:石原顕光 発行所:B&Tブックス 日刊工業新聞社)を借りてきました。この本で少し、スッキリしました。もう一度昨日のブログの内容を整理すると、エントロピーには「エネルギーに関するエントロピー」と「物質の拡散に関するエントロピー」があり、二者の差が増大する方向に物事は自然に進みます。 温度が高ければ、物質の拡散のエントロピーが効きやすくなるようです。水蒸気にする場合、水を熱して水蒸気にします。温度が高くなる方向ですのでエントロピーは減少する方向ですが、水蒸気の方が液体の水より空間の拡がりがあるので、エントロピーは増大しています。合算すると物質の拡散のエントロピーが増大する方向、つまり蒸気になる方向に進むことになります。

過去の太陽エネルギーを受けて植物に蓄えられた化学エネルギー石炭石油です。現代人は、これを利用してエネルギー源に用いたり、プラスチックにしたりして、「質の悪い熱エネルギー」として環境に放出しています。エントロピーは増大しています。地球温暖化はまさに、この影響ですね。 一時、リサイクル運動で再生紙を使う動きがありました。このリサイクルにもエネルギーは使われているので、注意しないといけません。それよりは、植物にエントロピーを減少させてもらった方が得策かもしれません。 私は常々疑問に思っていたことがあります。 太陽エネルギーを絶えずもらっているので、地球はどんなことしても、温暖化は避けられないのではないかと考えていました。 ところが、地球は宇宙に熱を逃がしているのです。夜、宇宙に向かって熱放射しています。水蒸気が雲になって冷却されて氷の粒になる際、物質のエントロピーは減少し、エネルギーとして発熱します。この熱も宇宙に放出しています。 地球は、こんなにも熱エネルギーを放出してバランスをとろうとしているのに、人間はもう少し環境について考えないといけないですね。

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