「ファラデー炉」というものはご存じでしょうか? 私は昨日の「図解 ロウソクの科学」読んで初めて知りました。 昔の科学者は本当に広範囲にいろいろなことに興味を持ち発明しているのですね。 ファラデー炉の中には水蒸気が通る管とその中に鉄くずが入っています。炉からでた蒸気は、水槽の中に水を満たして逆さに置かれたガラス容器に送られます。 蒸気を送っていくと、ガラス容器の中の水が押し出されて、気体が増えていきます。 さて、この気体は何でしょうか? 酸素、窒素、水蒸気? この気体に火を近づけるとポッと音を立てて燃えるそうです。と言えば想像できますね。 鉄くずは黒さび(Fe3O4:四酸化三鉄)になっています。赤さびはFe2O3です。この状況から推測すると、いかがですか?
赤さびの反応式は、4Fe+4H2O+2O2→2Fe2O3+4H2O
黒さびは、3Fe+4H2O→Fe3O4+4H2です。つまり、上の気体は水素だったのです。 燃料電池に使用する水素ガスはこの方法でも作れますね。水蒸気を化石燃料で作らなければ、CO2を発生させずに、クリーンエネルギーを製造できそうです。 水を電気分解して水素と酸素を作製できますが、ファラデーはCO2を酸素と炭素に分解することを考えました。CO2の入った容器の中でカリウムを燃やすのです。K+CO2→K2O+CO K+O2→2K2O のような反応をしてCO2から酸素を奪って炭素にするそうです。 脱線しますが、環境問題でCO2をどう固定化すればよいでしょうか? 貝殻やサンゴは炭酸カルシウムですが、どのようにして作られているのでしょうか? 現在、CO2固定化をテーマに研究が盛んに検討されています。 例えば、以下のWebsiteご覧ください。
CO2固定化プロジェクト → http://tenbou.nies.go.jp/science/description/detail.php?id=26
炭酸カルシウムは低温・高圧化の深海では融けてしまうようです。この性質を上手く利用できないのでしょうか? 自然界では、光合成が一番CO2固定化には役立っています。CO2固定化微生物もいるのでしょうね。
蚕は炭酸カルシウムが好きなようです。 → http://www.silk.or.jp/silk_gijyutu/g_result04.html
貝が二酸化炭素を炭酸カルシウムにし、蚕がそれを食べて、環境問題を改善できないか? などと横道にそれながら本を読んでいます。