「ハイテク企業のトップは、なぜ、わが子からスマホを遠ざけるのか」(著者:渡辺鋭氣 発行所:評論社)を紹介します。以前、「スマホ使用は、ほどほどに!」で紹介したように、スティーブ・ジョブスやビル・ゲイツは、自分の子供にスマホを持たせることを制限しています。スマホは、情報源として便利なツールですが、集中力を無くし、考える能力を低下する危惧を持っていたからだそうです。確かに、スマホやインターネットを見ていると、興味があることをつまみ食いして、次々に別の情報源にネットサーフィンをしていく実感があります。私も最近、その時間が長くなり小説を読む時間が極端に減ってきています。よくない兆候だと反省しています。
上述の本の中で、著述家のニコラス・G・カーが著書「ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること」の中で語っていることを引用しています。以下に、ピックアップしておきます。意味深な言葉です。
- 紙の書物の存在価値について、図書館の本たちは埃っぽい声で囁いている。「ごゆっくり。わしらはどこにも行かないからね。」
- コンピュータに頼って世界を理解するようになれば、われわれの知能こそが、人工知能になってしまうのだ。
- ネットほど広範かつ執拗に注意分散を行うべく作られたメディアは、これまで存在しなかった。
お子さんの居られる方は、ご自身の家の中に本棚はありますか? 本棚には子供が手にとって読める本がありますか? 幼児期にたくさんの本を読み聞かせすると、いろいろな面で能力が鍛えられるようです。オバマ前大統領は基調講演の中で、「おやすみなさい おつきさま」は、人生最初の一冊としたい。と述べたそうです。時間と共に場面が移っていきますが、全てのページにネズミがいるそうです。暗くなった部屋の窓から星空を眺める小さなネズミの後ろ姿は、宇宙とのつながりを考えさせると述べています。読んでみたくなりました。