トピックス 日本、文化 芸術

現代でも通じる

投稿日:

江戸時代の京都で活躍した絵師は、①伊藤若冲、②池大雅、③与謝野蕪村、④円山応挙、⑤曾我蕭白 等がいます。一番人気は、よく知られた若冲で、円山応挙は知らない方もおられるかもしれません。応挙は農村出身で、円山派の祖になる方で、様々の絵を描いておられます。その中でも、現代のデザイナーが描くようなホッコリした絵がありましたので、紹介します。

資料はこちら → 円山応挙

p.1 応挙は、たくさんの「仔犬図」を描いております。柔らかな毛並みで、特に眼が可愛いですね。今風な絵です。犬が好きだったようです。

p.2 「七難七福図」では、悲惨な場面怖い場面を写実的に描いています。右下の絵は、地震で人々がパニックになっている場面ですが、左上赤丸をご覧ください。左下に拡大したものですが、犬が転がっています。こんなところにも犬が登場しています。

p.3 兵庫県の大乗寺客殿にある屏風絵です。山水の間の絵を上座あるいは下座から眺めると、異なった印象を与えてくれるようです。機会があれば、見てみたいものです。この大乗寺には、応挙の作品がたくさん保存されていて、右下の「波上白骨座禅図」のような変わった絵も描いています。ダビンチのように、画家は骨格を知った上で人物を描きたいのでしょうね。

p.4 金毘羅表書院の「上段の間」にある屏風絵を左側から見ると、川の水が迫ってくるように見えますし、この水が外の池に流れこむようにも見えるそうです。そうやって見ると、面白さが出てきます。

p.5 「波に鴨の図」も左右から見ると、近づいたり遠ざかったり見えます。

p.6 画家は日頃、写生帖に種々の絵をメモしておき作品に用いています。左上をいろんな方向から写生しています。鳥を真正面から描くことは少ないですが、この絵をみて先日JAFMateの表紙の写真を思い出しました。初めて見た時、これ何?と思いました。上述の仔犬のような可愛さと同時にユーモラスな姿と思いませんか?正体は「シマエナガ」が飛んでいる正面からの写真です。右上は蝶の写生で、下がその作品です。

p.7 「雲龍図」です。左右の屏風の龍は、旋回するような動きを表しています。躍動感があります。

p.8 「雨竹風竹図屏風」は、水墨画を表しています。いずれも、葉の向きだけで雨や風の存在を暗示させてくれます。また、墨の濃淡遠近感を表しています。

円山応挙をもっと知りたい方は、YouTubeの動画をご覧ください。2つ目の動画は、4時間強もあります。

3分でわかる円山応挙→ https://www.youtube.com/watch?v=81mNdwwvuVs

円山応挙総集編(4時間強の長編)→ https://www.youtube.com/watch?v=U0qhl6Y3Owg

-トピックス, 日本、文化, 芸術

Copyright© 進化するガラクタ , 2025 All Rights Reserved Powered by STINGER.