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靴ひもの公式?

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ようこそ、数学クラブへ」(著者:キム・ミニョン 発行所:晶文社)は、わかりやすく書かれた本でした。「靴ひもの公式」の説明があり、この手法を用いれば、複雑な形状の面積も計算できるというものでした。実際にできるか、摩周湖の地図を用いて計算してみました。

資料をご覧ください → 座標法

p.1 先ず「靴ひもの公式」は「座標法」とも呼ばれていて、測量士のテスト問題にも登場するようです。左図の三角形の面積を算出する際に、A、BおよびCの座標を(x1, y1)、(x2, y2)そして(x3, y3)とします。三角形の面積は、の四角形からの四角形の四角形面積を差し引いたものなので、座標の数値を用いて計算して整理します。靴の紐を通す孔にA、BおよびCの座標を割り当て、一番下にAの座標を加えます。緑の紐は掛算後プラスオレンジの紐は掛算後マイナスにします。これらを足し合わせて2で割ったものが、上述で計算した三角形の面積の式と同じになります。この考え方は、三角形以外の形状にも拡張できるのです。

p.2 上述の本では、湖の面積を「靴ひも公式」で計算できると書かれています。そこで、実例で試してみました。手順を説明します。先ず、①Google Mapなどで地図をコピーしてファイル保存縮尺の部分も図の一部に入れる)します。②ImageJ起動→保存したファイルをオープン。③マルチポイントのアイコンをクリック。④湖の縁をクリックしてポイントとする(クリックは面倒臭いです。もっと良い方法はあるとは思いますが)⑤最後に縮尺の2点も忘れずにクリックしてください。⑥AnalyzeMeasureをクリックすると、⑦各ポイントのX、Y座標が表示されますので、コピーしてExcelに貼り付けます。⑧座標データを補正して距離に換算します。今回の場合、Excelデータの153行と154行のx座標の差102.7ポイントが1kmに対応しているので、各x及びy座標の数値を102.7で割るとkmの数値に変換されます。⑨ x及びyの列の下端にxとyを追加しておきます。⑩靴ひも公式で計算して得られた実行結果は、19km2でした、実際の面積は19.6km2なので、誤差3%程度で求めることができました。クリックの誤差が大きいと思いますので、結構いい線で計算できることを確認しました。この方法は実際にも汎用的に使われているのでしょうね。この靴ひもの公式は、イメージとしても覚えやすいですね。

ImageJを使って見たい方は、「優れもの画像ソフト」、面積は上述の方法でなくとも他の方法もあります→「不定形でも大丈夫」、「間違い探せるか?」をご覧ください。

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