トピックス 品質工学

どちらを用いますか?

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二乗で表される情報に関する話が続きましたが、あと1枚追加です。

資料はこちら → 変動その4

p.1 二元配置の分散分析の実験を実施された方がおられると思います。因子が3つになると左上のような組み合わせ実験になります。データを二乗にすると情報を分別できますので、因子A、B及びCが寄与する効果を式で求めます。この場合、残差Seの自由度は8となり、この中には因子AとB、BとC及びCとAの交互作用の自由度が含まれています。右表をご覧ください。直交表として4つのデータから解析するとSeは消滅して、主効果情報だけを引き出すことになります。ただし、測定誤差や交互作用は無視されてしまうことは覚えておいてください。品質工学で用いる直交表は、交互作用があっても各因子に平均的に分散される混合型直交表を用いています。 実験計画法の直交実験は、交互作用が現れることを理解した上で、ご使用ください。理解していれば、因子間の相乗効果をみることが可能となります。経験不足の方は、品質工学の方が使い勝手が良いと思います。

p.2 SN比の意味の復習です。総合的な安定性が、因子a、b、c‥‥の影響の寄与度の掛算であるとします。両辺対数とると各因子の影響の足し算(加法性)となります。統計においても分散は加法性が成り立っていましたが、よく似ています。SN比は、平均値の効果ばらつきの効果の比で表されます。一番下の式が望目特性におけるSNの式です。SmからVeを引いたりしてはいますが、意味は変わっていません。 動特性(入力に対して出力が変化していくもの)ではSmの代わりに動特性の直線の勾配の平均値Sβを用います。 今まで、SN比の式については説明を避けてきましたが、おいおい説明していきます。

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