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知識化して伝授しないと活きない

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昨日フェルミ推定の話を取り上げました。失敗学の権威である畑村洋太郎博士も「創造的な活動に“知らない“は禁句」と言っていました。答えを知らなくても、フェルミ推定のような思考プロセスが大事であると述べています。 本日は、畑村先生の専門である「失敗学」(著者:畑村洋太郎 発行所:ナツメ社)を紹介します。

資料はこちら → 失敗

p.1 左側のツリー図をご覧ください。原因を追究する場合、分類分けするあるいは組織図はツリー図で描くことが多いですね。このツリー図の落とし穴(欠点)は、横のつながりが悪く、特に末端の根の部分での失敗は伝達され難いことです。右図をご覧ください。以前、自然界の樹木は、地下でコミュニケーションをとっているというをしました。自然界の方が優秀で、人類の方が劣っていますね。

p.2 新人研修のリスクアナリシスFTAFNEAの講義をするのですが、上述のツリー図のように、個々のパーツだけを見ていると隠されたリスクを見落としてしまう気がしてきました。例えば、「エンジンの熱が伝導して制御電子部品に悪影響及ぼす」には気が付かない可能性があるわけです。

p.3 失敗すると直ぐ頭に浮かぶことは、「応急処置、記録、報告、自己責任、責任転嫁、組織への迷惑、後悔、言い訳、隠蔽など」ですね。畑村先生は、情報の伝達が必要で、情報が単純化・歪曲化しないことが重要であると述べています。そして「知識化」が最も大事な要素であると述べています。

p.4 絵に描くとイメージし易いです。左上がマニュアル、右上がべからず集、左下が失敗事例集です。ほとんどは失敗事例集作成で終わり、知識化せず失敗が活かされないケースが多いようです。失敗知識集にして、失敗を避ける方法を伝授していく必要があります。

失敗事例のデータベースはこちら → http://www.shippai.org/fkd/index.php

失敗事例の書き方の参考になりますので、是非ご覧ください。

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