細胞膜に特定のイオンを通過することができるイオンチャネルがあることは知っていましたが、水分子を選択的に通過させることができる「アクアポリン」というたんぱく質があることを初めて知りました。既にご存じの方は、いまさらと思うかもしれません。今まで、細胞内外の水の出入りは浸透圧の調整で実施していると思っていましたが、直接出入りするチャンネルがあるのでした。「生命機械が未来を変える」(著者:スーザン・ホックフィールド 発行所:インターシフト)を読んでいたら、「アクアポリス」が取り上げられていました。図がないので、パワーポイントで絵にしてみました。
資料はこちら → アクアポリン
アクアポリンは細胞膜に埋め込まれていて、螺旋で砂時計の形状になっています。アクアポリンの内側は正電荷と負電荷が配置されており、水電子の電荷と引き合ったり反発して移動させていくようです。 電子顕微鏡でアクアポリンを撮影した写真が左下です。
このアクアポリンを最初に発見したアグレ博士は、カエルの卵を用いた実験で実証しています。通常のカエルの卵の外壁細胞膜にはアクアポリンがないので、外部の塩濃度に影響せずに形を保っていますが、アクアポリンを細胞膜に入れ込んだ卵は、外部の塩濃度を薄くした際に破裂しました。これにより、アクアポリンが水を通過させることを証明しました。 このアクアポリンは動物だけでなく植物にもあります。
オジギソウがおじぎするのは → https://academist-cf.com/projects/10?lang=ja
このアクアポリン、いろいろな分野で応用できそうです。何ができるか?