内閣支持率や選挙の当確を推定するには、母比率の推定をする必要があります。以前も説明したと思いますが、本日は推定式作成から説明します。
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p.1 母集団が0と1からなる集団とします。0が支持しない、1が支持するとします。母集団の平均値μは、母比率Rと一致します。次に、この母集団から得た標本があり、n個のうちs個が1,残りのt個が0とするとs+t=n、標本の平均値xbarは、標本比率rになります。標本の不偏分散を計算します。各数値からxbarすなわちrを引いて2乗した平方和を(n-1)で割ります。式を変形していき、nが大きい時、不偏分散はr (1-r)となり、標準偏差sは平方根をとります。
p.2 信頼度95%で母平均μの推定値は、昨日出てきた式です。この式にp.1の関係式を代入して、母比率の推定式が完成です。母平均の推定式の変形でできるのですね。面白い。
p.3 問題です。「標本調査の結果、内閣支持率者は1250人中638人でした。 実際に内閣支持率Rを推定せよ」標本比率rを算出して代入するだけです。48.3%≤R≤53.8%が答えです。
p.4 以前「統計クイズでアレルギー解消」の統計クイズの再掲です。開票開始したと思ったら、もう当確というのがありますが、開票率1%でも当確になる事例です。ここでも母比率の推定をしています。
NHKでよく支持率の折線グラフを示しています。確かに統計上の数値はそうかもしれませんが、あの結果で一喜一憂するのは怪しいと私は思っています。回答する人としない人の支持率はどうなっているのでしょうか?仮に回答しない人の支持率が低いとしたら、調査に反映しないですね。どのくらい推定値がずれるのでしょうか?