トピックス 品質工学

世の中、直線だけではない

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品質工学は、可能な限り動特性で評価しようという話をしました。 入力と出力が直線関係であれば解析できるけれど、非線形だったらどうするのですか?という疑問が浮かびませんか? 品質工学の参考書を拝見すると、成型では、金型形状を理想とした場合、成型物に上手く「転写」されているかを評価するよう記述されています。 本当に「転写性」で成形条件を設定できるかどうかについて、2年程前に試してみました。

資料参照ください → 標準SN比法

p.1 高分子の引張強度試験をする際に「ダンベル」という小片を用います。 このダンベルを射出成型で成形する際の、成形条件を品質工学を用いて設定することを考えます。先ずは目的機能を「成形寸法が意図した寸法になること」とし、評価する基本機能を「成形寸法が金型寸法に比例すること(転写性)」とします。 理想を「金型寸法=成形品寸法」とします。 これが後で問題になるのですが・・・。

p.2 今日の本題「入力信号に対して、出力が非線形であったり、転写性の場合にどうするか?」。 左上のように、入力信号Mについて出力mが非線形の場合、出力mを小さいものが左、大きいものが右になるように並び替えます(右下)。これを入力信号mとします。この入力信号mに対する出力として同じ値を入れると傾きが1の直線N0になります。これが理想ですね。 まだ誤差因子の話をしていませんが、我々がコントロールできないパラメータを誤差因子として設定して、実験するとN1になったりN2になったりします。このN1N2N0に近づく条件直交表実験より探します。この方法を「標準SN比法」と呼びます。 この方法の場合は、感度については議論しません。ばらつきをいかに小さくするかを見ていきます。

p.3 転写性もp.2と同じ考え方です。金型寸法を理想として、信号因子Mにします。 寸法の小さいものを左、大きいものを右側にプロットします。縦軸は、成形品の該当する位置の寸法yです。誤差因子N1は、成形開始後2ショット目、N2は成形開始1000ショット目のサンプルとします。成形開始はまだ、金型が十分温まっていないので、寸法が小さめ、1000ショットも成形すると金型に樹脂が入り過ぎてバリが出ると想定しました。 成形開始であろうとロングラン成形後も、理想寸法になる最適の成形条件を目標とします。 この誤差因子は、各自、自由に設定ください。

p.4 評価は、成形パラメータ誤差因子N1、N2直交表で組み合わせてサンプル作製後、サンプルの寸法を計測してプロットします。

この続きは明日。

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