先週始まった研のアイスブレイクで次の問題を出しました。先ずは1ページ目だけご覧ください。2ページ目に解答がありますので、直ぐ見ないでください。
資料はこちら → 知覚力その1
p.1 問題は「胸部X線CT画像です。 一つの異常があります。 どこですか?」です。 熟練した24名の放射線医師(28~70歳)にこの画像を見せたところ、なんと20名(83%)が気づけなかったようです。詳細は、以下の論文をご覧ください。
論文資料はこちら → https://search.bwh.harvard.edu/new/pubs/DrewVoWolfe13.pdf
p.2 いかがでしたか? 左の写真の赤枠内をご覧ください。異常が何かわかりますか? 黒い影は何でしょうか? ゴリラが手を上げています。わざとここにゴリラの絵を入れ込んだようです。 放射線医師の目線が右写真の青丸です。ゴリラの箇所を半数の医者が見ているにも関わらず、気づいていないのです。 放射線医師は、黒よりも白の方に注意が向くため、気が付かないようなのです。 我々も、同様なことがあるかもしれません。 その道の専門家であれば、そうなる傾向が強いのかもしれません。
p.3 従前、研修では「とことん考えて!!」と伝えてきましたが、最近は「知覚力」を提唱する方が居られ、思考の前に知覚・観察が大事であると唱えております。確かに同意いたします。 五感を使っての知覚・観察が不足していれば、十分な情報がなく深い思考もできないですね。
やはり、五感や感性が大事であることを改めて認識を強く持ちました。