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最後に、何を伝えますか?

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最後の講義」(著者:福岡伸一 発行所:主婦の友社)を紹介します。NHKで放送されたようですが、残念ながら視聴しておりません。 これが最後の講義としたら何を話すかということを考えて、講義されています。したがって、一番伝えたいことが述べられているはずです。 福岡先生の「動的平衡」は、ブログ開始した頃「人間は「考える葦」であると共に「考える管」である!」で紹介するほど、面白く読んだ本でした。タイトルは難しそうですが、中身は平易に書かれていて読み易い、お勧めの本の一つです。

今回の本の中でも「動的平衡」が骨格となり、展開されていますが、特に興味を覚えたのは、「ベルクソンの弧」という概念です。円弧の右下3分の1が欠けています。スロープと円弧が接している部分で分解が、右上の欠けた端が合成が起こります。分解と合成がバランスよく起きていると、この円弧はこの場所で止まるのです。この状態が、動的平衡の状態です。合成>分解の場合は、スロープを登っていくこともできるのです。合成<分解の場合は、スロープを下っていく、つまり老化でしょうか? 勾配を登るということは、エントロピーを減少させるということで、熱力学法則に反しますが、登る手前のところで留まっているだけでもエネルギーを使いますね。

福岡先生は、画家のフェルメールが好きなオタクで、自宅に複製画を飾って楽しんでいるようです。以前、「光と影」で紹介したようにフェルメールは、同郷のレーウェンフック(顕微鏡で微生物を発見)もモデルにしたようです。 先生はあまりにもオタクなので、マウリッツハイス美術館のリニューアルのプロモーションビデオに出演を頼まれたそうです。次の動画をご覧ください。左半分は、先生が自宅でくつろいでいるところを模していますが、飾ってあるのは美術館の本物です。本当にユニークなビデオです。

動画の1分前後をご覧ください → https://www.youtube.com/watch?v=RY6n8TpCDpU

天は二物を与えていますね。 皆さんも、これが最後だよ言われたら、何を伝えますか?

 

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