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世の中、線形でない方が多い

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数値解析の続きです。 今回は非線形の連立方程式を解いてみます。

資料です → 数値解析その6(非線形連立方程式)

使用したExcelファイル。合わせてご覧ください → 数値解析その6(非線形連立方程式)

p.1 非線形とは、右上図のようにあるいは放物線に似た4次曲線のようなものです。この2つの曲線の交点を求めようという問題です。f(x, y)g (x, y)の関数のテイラー展開の一次項のみを考えます。この何れもが0となる∆xと∆yを決めるために以下の連立方程式を解きます。先週の行列を用いた解法になります。これと「ニュートン・ラフソン法」を組み合わせます。数値計算をし易くする漸化式の形になっています。

p.2 黄色の網掛が問題です。f(x, y)とg (x, y)が0になるグラフを描くと、前者が(半円になっていますが、実際は円です)、後者が放物線ライクのグラフになります。行列の部分に微分した式を書き込みます。 右側にExcelの実行内容が書かれています。step0はx=1、y=2として計算します。左辺の行列に計算した数値が入ります。この逆行列を先週説明した手順①~③で求めます。次にf(x, y)とg (x, y)の行列と逆行列を掛けるとΔxとΔyの数値が計算できます。右下のdxとdyです。

p.3 ⑦step1はstep0のx及びyより上述で求めたΔxとΔyを差し引いた値を用います。⑧青枠部分をコピーします。以降も青枠部分をコピーしていきます。f(x, y)とg (x, y)がいずれも0になった時のx及びyが解となります。解(1, 1.73205)は右図の緑の交点の座標ですね。

p.4 もう1組の解も同様な計算をしますが、グラフより解の近傍の点であるx=-1、y=2をstep0として計算して、f(x, y)とg (x, y)がいずれも0になった時のx及びyが解となります。解(-1.2757, 1.5403)が右図のピンクの交点の座標ですね。

数学的に解くのが難しくても、数値計算でステップを繰り返すと解をえることが可能になってきます。世の中には、数値計算で求める事例の方が多いと思います。是非、身に着けて欲しいと思います。

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