「この数学パズル、解けますか?」(著者・アレックス・べロス 発行所:SB Creative)の本の「はじめに」に2つの問題があります。この問題難しいです。挑戦してみてください。資料のp.1の問題です。
資料はこちら → 頭の体操20_03
p.1 左の?に入る数字は何でしょうか? 右図のように考えて、できたと思っても最後で合いませんね。 ではどうしましょうか?
p.2 問題2と3は上述の問題ができれば、比較的簡単です。問題4は、難しい。問題1に比較しても難しい。これも、どんでん返しが用意されています。
p.3 これはロイドが考えた問題です。
p.4 「アリがスタートから出発して、一番遠い距離の地点までの経路を描け。ただし、同一地点に行くルートが幾つかある場合は、その最短距離を採用すること。」が問題です。この但し書きがなかったので、悩みました。
p.5 おまけです。「この立体の表面(底面含む)において、最も遠い距離の地点間の経路を描け。」同じような考え方で解けます。この問題の解説に「空間の最大距離のことを数学では直径と呼ぶ」と書かれていました。直径というと円とか球を考えてしまいますが、立体の表面における最大距離のことを数学では直径と定義つけているようです。初めて知りました。
P.6 答えを見てしまうと何だと思われるかもしれませんが、よく考えられた問題です。パズル作家の吉ヶ原伸之自身が傑作と思ったそうです。
p.7 問題4は、先ず英語の文字数だと気が付くのにワンステップです。?は9文字ですが、候補たくさんあります。最初の3文字や4文字でも複数解があり、その中の最大値であることがわかります。すると9文字になる最大数値は96となります。グーグルの試験では、不正解になってしまいます。1googolは10100だそうです。ten googolとすると9文字で、とんでもなく大きな最大値(10×10100)になるわけです。
p.8 米国の有名なパズル作家ロイドが、100年以上も前の話です。ロイド曰く「最初に雑誌に載せた時、5万人を超える読者が”There is no possible way. ”[解く方法はない]と言ってきた。でもとても簡単なパズルだ。」
p.9 直観で答えると左図のようなスタートSに対角な点Dだと思うでしょうが、間違いです。 直方体の短辺を1とすると、角Dから1/4の正方形を描いた対角(●)がゴールになります。展開図に直線を描いて、実際に計算して求めると、赤と青線はいずれも約2.85、直観で最長とした長さ(緑線)の長さは2.83となり赤及び青線がわずかに長いことがわかります。 ここで、但し書きがないと、×が書いてある緑線が最長になります。この但し書きが、問題文には書かれていなかったので、悩みました。 なおルートは裏側にもありますので、4通りになります。
p.10 上述の問題と同様なので、読んでいただければわかると思います。立体の下面から上面にある点間の距離を計算によって求めます。上述の問題も同様にして求めて1/4としました。
いかがでしたか? 最後の2つの問題を考えたのも日本人で、小谷善行さんです。この後、数学の問題として研究対象になったそうです。問題を考えるのは、解くよりはるかに難しいですね。