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料理の適正な温度は?

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卵を加熱すると60℃付近で卵白部分が白くなってきます。 これはタンパク質の周囲に付いていたが振動して、タンパク質の疎水部分が集まってくる熱変性が始まるためです。 大腸菌もタンパク質なので、60℃で加熱するとタンパク質の熱変性が始まり、5~10分ほどで死滅するそうです。ところが、水分がない状態で加熱すると大腸菌は120℃の高温にしても10分加熱で半分生き残るそうです。 タンパク質の熱変性は、水分がない場合、160℃以上にならないと開始しないと言われています。 サウナの温度は90~100℃ですが、乾燥しているのでタンパク質の変性までは生じません。水蒸気があると火傷を負うか、焼け死んでしまいます。 料理する時の温度を調べてみました。

通常のフライパンの調理温度 170180℃

 とろ火: 約140℃  弱火:約150℃  中火: 約170℃  強火: 約180190℃   → https://yoshitencho.com/condition-of-fire

 ピザ : 200250

 天ぷら: 約180

 カラ揚げ: 約160℃ → 中まで火が通ったら170℃でカラッと

注)フッ素コーティング耐熱温度250℃ですので、200℃以上に温度を上げないよう注意ください。

芽胞菌」を死滅する場合は、水蒸気で耐熱性の殻を膨潤させて熱エネルギーを菌の心臓部まで浸透させる必要があります。 オープンなところでは水の沸点温度(100℃)までしか上がりませんが、密閉系(圧力釜のような)にすると120℃のような高温にすることが可能です。このように水蒸気圧が高く温度が高くできる滅菌を高圧蒸気滅菌、オートクレーブ滅菌、最近は湿熱滅菌と呼んでいます。 この滅菌は、水分がある製品の滅菌に適しています。 これに対して、水蒸気を含まず温度を高温にして滅菌を乾熱滅菌と呼びます。 ガラスや金属類の滅菌に適します。170℃辺りで滅菌します。 上述の大腸菌の場合、乾熱滅菌の場合は120℃×10分で半分菌が生存していますが、蒸気が存在する120℃では、一瞬(ざっと10万分の1秒)で死滅してしまいます。

病原菌を死滅させ、黒こげにならない適正な温度料理しましょう。

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