昨日の続きです。早速資料ご覧ください。Excelファイル(昨日とほぼ同じ)もご覧ください。
資料はこちら → シミュレーション2
Excelファイル(マイナーチェンジあり) → シミュレーション
p.1 昨日の資料の最終ページの再掲です。 要因効果図よりSN比重視で最適条件を選定します。赤丸の条件です。
p.2 前ページの最適条件でSN比ηとSN比重視の感度Sの推定値を算出したものが、下表の赤枠内です。SN比は37.0db(デシベル)、感度は38.5dbとなります。
p.3 望目特性(目標値を目指した特性)なので、感度Sは10×log(電圧値y)2となります。電圧値yと感度Sの相関が左の表で、グラフがその右隣です。上記最適条件の感度Sは38.5dbですので、電圧値は80~90Vの間となり目標の220Vからは乖離があります。 この場合、感度の要因効果図を眺めて右肩上がりか左肩上がりの因子を探します。できればSN比の要因効果図において水準による差がないのが好ましいのですが、今回は乖離が大きいので感度Sの勾配が大きいHとIの因子を用いてチューニングすることにします。左の表の青枠のように、電圧値を220Vにするための感度は46.8dbです。Hを50から1,000、Iを5,000から180に変更して下表で特性値yを再計算すると220.2Vとなりほぼ目標値が得られることがわかります。 要因効果図において、チューニング結果をピンク色の矢印で示しています。感度はH及びIとも増加の水準に移行していますが、SN比は減少になっています。つまり感度を増加することにより、SN比を多少犠牲することになります。大まかな見積りでは37.0から29.6dbに減少しています。
いかがでしたか? 電子回路や設備設計においてシミュレーションにより最適条件を見出すことに使えそうな気がしませんか?