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シミュレーションでできること

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過去の研修生からシミュレーションを品質工学に適用した例を紹介して欲しいという要望がありました。私が通信教育で勉強した「ベーシック品質工学へのとびら」(著者:田口玄一、横山 巽子 発行所:日本規格協会)を引っ張り出してきて「第8章 シミュレーションによるパラメータ設計」を読んで説明しようと思いましたが、実際に実施してみないと説明ができないと考え、Excelを使って実施してみました。L36直交表なので、シートが36枚もあるのです。マクロ等で組むと楽なのでしょうが、泥臭くやってみました。LOOKUPSUMIFの関数を使って少しは省力化しましたが、トータル丸1日費やしました。計算式比率を換えれば応用できると思います。添付しますので、ご利用ください。では、説明資料とExcelファイル両方見てください。なお、チューニングについては明日説明します。

説明資料はこちら → シミュレーション

Excelファイルはこちら → シミュレーション

p.1 AC100VをDC220Vに変換する電子回路があり、A~Jが抵抗K~Mがトランジスタです。変換後の電圧yは非常に複雑な式で算出可能です。外乱の影響がないパーツの仕様設定したいというのが目的機能になります。

p.2 制御因子の水準を設定しますが、いくらがよいかわからないので広く設定します。赤枠のように第2水準を設定し、第1水準第3水準は、表の真中の比率を第2水準設定値に掛けて設定されます。黄色の部分が第2水準第1水準の比率を掛けて得られた数値です。通常の直交表実験では、右側の直交表の割付表にこれらの水準値を当てはめ、誤差因子を複数変えて、この場合は36行の実験をして特性値を得ます。今回、誤差因子は不明ですので、各制御因子の水準を第2水準として0.9掛けた数値を第1水準1.1倍した数値を第3水準とします。各制御因子について3つの水準を設定します。通常のL36直交表は内側直交表と呼びます。これに対して誤差因子の方も直交表に割り付けるのです。この直交表を外側直交表と呼びます。先ず内側直交表のL1行目で説明します。制御因子A~Mまで水準は全て1です(黄色の網掛部)。赤矢印を追ってください。上の表の第1水準のA~Mの値を、下表の黄色の網掛部にコピーします。この値の0.9、1及び1.1倍したものが各々枠、及び誤差水準表になります。

p.3 真中の表は、前ページの下表と同じです。この誤差水準値を右側の外側直交表の割付表に割り当てます。直交表の割付値は内側も外側も同じです。

p.4 内直交表L1についての外側直交表の割付値を実際の数値に置き換えたものが左の表です。内側直交表の一行ごとに外側直交表が1つずつあるのです。シミュレーションだから出来ますが、実験ならとんでもない手間になります。 L1~L36各行について、p.1の計算式を用いて電圧値yを算出したものが部分です。 今回は、220Vという目標値がありますので、望目特性のSN比を算出します。右中の分散表の数値を上の式で計算します。その後、この分散分析表よりSN比及び感度を算出すると、各々24.53と39.55が得られます。

p.5 内側直交表のL1~L36について、外側直交表を作成して各々SN比及び感度を算出します。右表のηがSN比Sが感度です。 この部分あっさり書きましたが、作業としては面倒です。私のExcelファイルの数式部、水準値及び比率を変えるだけで、面倒な部分はかなり軽減されるはずです。

p.6 あとは要因効果図を作成するための表を作成してプロットすればSN比感度に関する要因効果図が描けます。

今日はここまでです。明日は最適条件からチューニングまでの話を説明します。 ここまで書くのに疲れました。では、また明日。

 

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