昨日紹介した「ゴリラ・イルカの仲間を信じる力」(著者:山極寿一、田島木綿子 発行所:青春出版社)を読んでいると、サル(ニホンザル)の社会は、互いに優劣の違いを認識して、劣位な方が退くようです。動物園のサル山を見ていると、わかると思います。強いサルが来ると弱いサルは道を開けたり、食物を横取りされても文句を言いません。人間の社会に似ていますね。ところが、ゴリラの社会は「対等社会」です。見つめ合いやドラミングで対等であることを確認し合っています。ところが、揉め事が高じると、お互いに譲らない状態になります。その際は、仲裁が入ります。この仲裁が面白い。体が小さいメスや無邪気な子どもゴリラが間に入るようです。そうすると「やれやれ子どもの顔に免じて、今日のところはこれくらいにしておこうか」とふっと力を抜くそうです。お互いのメンツを保って「引き分け」に持ち込むのです。素晴らしい知恵ですね。「勝負に勝つこと」より「一緒に居続けること」を選択するのです。ウクライナやイランの紛争などのように白黒を付けたくなる人間も見倣いたいものです。