タイトルが面白いので、「ナマケモノは意外と早起き」(著者:遠藤 求 発行所:築地書館)という本を新刊本コーナーから借りてきました。例によって、プロローグから読んでいますが、面白いことが書かれています。私たちの体は「オーケストラ」で、①指揮者は脳にいる「親時計」、②演奏者は全身にある「子時計」、③最高の演奏は「調和」から生まれると喩えられています。指揮台が、脳の視床下部にある「視交叉上核」という神経細胞の集まりで、全身の体内時計を統括する中枢です。指揮者の「親時計」は、指揮台の上で、目から入った光の情報を受け取って、全身の体内時計の時刻合わせを担います。朝日を浴びることで、体内時計のズレをリセットして、演奏者たちに正しいリズムを刻むように指示します。演奏者は、心臓、胃腸、肝臓あるいは皮膚などで、指揮の指揮棒を見ながら、食事などにより独自のリズムを刻むこともあります。 こんなことが書かれています。 この本は、以下のような目次になっています。動物の体内時計のトピックスが満載です。タイトルだけでも読んでみたくなりませんか?
第1章 極限の睡眠戦略 脳と時間を操る生き物たち
01 ぐっすり眠ると溺れる!? 脳を半分ずつ交代させながら起き続けるイルカ
02 空飛ぶ徹夜明け 平均12秒の居眠りで海を渡るグンカンドリ
03 敵がいないとキリンも横になって爆睡!? 環境で切り替わる動物たちの睡眠戦略
04 格差社会に生きるアリの睡眠 女王は9時間、働きアリはうたた寝250回
05 南国なのに「冬眠」? お腹が空くから冬眠するフトオコビトキツネザル
06 冬眠は生存戦略 時計を止めないクマと時計を止めるリス
07 恐怖が時間を止める? 匂いで「人工冬眠」を操る未来
第2章 極限の環境適応 「光」を捨て、書き換えられた時計
08 太陽光の届かない暗闇での時計の合わせ方 食べ物のリズムで生きる深海生物
09 光より温度が大事! 地中のネズミが選んだ意外な「時計」
10 体内時計を「捨てて」省エネ! 暗黒の洞窟魚が選んだ究極の生存術
11 1日は47時間!? ソマリア洞窟魚が選んだ光代わりの「ごはん時計」
12 白夜を生き抜くトナカイの叡智 時計の出力調整と究極の「ながら睡眠」
13 春は不眠不休、夏は泥のように眠る ご馳走のために時計を捨てるホッキョクグマ
14 27億年前のタイムキーパー 地球最古の時計が解いた化学の難問
15 体内時計は本当に必要か? 競争社会で真価を発揮する生存ツール
16 進化は修繕屋 赤血球に宿る最古の時計と部品の使い回し
17 核がなくなっても朝と夜は忘れない!? 巨大単細胞カサノリが隠し持つ「第2の時計」
18 海の支配者を操る24時間タイマー 赤潮とプランクトンの深き関係
第3章 地球を旅する体内時計 太陽と星を読むナビゲーション術
19 渡り鳥のナビゲーション術 体内時計が太陽と星を読む方法
20 触角に「時計」を持つチョウ オオカバマダラの驚異的なナビゲーション能力
21 ミツバチは「未来の太陽」が見えている? 太陽と踊るミツバチの時間術
22 お米より小さな脳で1000キロ旅する 天の川を道標にする夜の航海者「ボゴンガ」
23 「早起きは三文の得」どころか命取り!? だらしない時計が命を救う北国の昆虫
24 太陽が告げる恋の合図 「光の長さ」で未来を読む動物たちの知恵
25 3役をこなす、昆虫界の何でも屋 季節を読んで繁殖をストップさせるコラゾニン
26 ミジンコは未来を予測できる!? 子どもの性別を変えるミジンコのお母さん
27 1年を計る脳の作り替え メダカが解き明かす「概年時計」の壮大な仕組み
第4章 時計遺伝子と繁殖 生き物たちの恋のタイミング
28 完璧にシンクロする恋の夜