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逆を検証する

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仮説検定の資料を作成して、今までの資料を手直ししました。 仮説検定に「帰無仮説」という言葉が登場してきます。以前の資料では「帰無仮説=説をなきものにしたい逆説です。そこで無に帰したい仮説、対立仮説=採択したい仮説」と説明していました。統計を敬遠するのは、このモヤモヤ感だと思います。もし、「2つの集団が同等であることを証明したい」としたら採択したい仮説なので対立仮説では? と思いませんか? 私も昔悩みました。 そこで以下のような資料を作成してみました。

資料はこちら → 帰無仮説

p.1 帰無仮説は「差がない」「処理の効果がない」とすることが多いです。対立仮説はその反対の表現ですね。右の分布図をご覧ください。青い集団ピンクの集団があったとします。ピンクが重なっている差がない場合(一番上の図)に対して、差がある場合は無限に存在します。したがって、差がないか否かを検証する方が楽になる訳です。仮説検定は、薬の効果があることや性能アップを評価することによく使われていたので、対立仮説に採択したい仮説を立てたのだと思います。 もともと仮説検定は、帰無仮説を棄却するための手段なのです。数学の証明問題で反証というのがありますが、それに似ています。 最近は品質的に差がないことを証明したいことも増えてきています。 本来、仮説検定は帰無仮説は差がないことを証明する手段ではないので、帰無仮説が棄却されない場合は「差がなさそうだ程度の判断に留めておく必要があります。 それでは差がないことはどう証明するか? その一つの方法を来週説明します。

p.2 仮説検定の判定は、境界値の右左にあるか境界値の外側の面積0.05よりp値が小さいか大きいかで判断します。 図を見てイメージしてください。

 

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