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順番も考えないと

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実験計画法における実験の順番に関してまとめてみました。品質工学の実験順番については「段取りが大事」をご覧ください。

資料はこちら → 実験順序

p.1 成形温度原料メーカーを変えた12回の実験を計画したところ、成形機の温度を変えるため、1日では実験を終了できず、日を跨いで実験をせざるを得ません。1日目が晴れ、2日目がの場合は、成形温度と原料メーカー以外の因子、例えば湿度の影響を受けて間違った結果になるかもしれません。この対処法として「乱塊法」があります。1日目と2日目をブロック因子Rとおき、全ての組み合わせを1日目で済ませます。2日目も同様の実験を行いますが、1日目と異なる実験順序にします(赤矢印)。

p.2 もう一つの対処として「分割法」があります。1日目の成形温度の順番を決めたのち、成形メーカーの順番は無作為に選択します。2日目の成形温度の順番は、1日目と変え、成形メーカーの順番も無作為に選択します。「分割法」は、成形温度を3回変えることで済みますが、「乱塊法」では5〜6回、温度を変えなければならないデメリットがあります。

p.3 実験は「分割法」の方が「乱塊法」より段取りよくできますが、分散分析表作成やや複雑になります。成形温度の順番を固定することによる誤差e1とRと交互作用A✕Bによる誤差e2の2つを考慮する必要があります。上の2つの式をご覧ください。この式を基に、Excelで分散分析表を作成した結果を載せておきます。p値が0.05を超える場合は有意差がないため誤差項に自由度及び平方和を加算して分散分析表を書き換えます。この操作は「プーリング」と言いましたね。

今回、分散分析表を作成したExcelファイルはこちら → 分散分析事例

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