「技術にも品質がある」の続きです。
資料をご覧ください → 技術と品質その2
p.1 出荷時に規格内にかなり余裕があったとしても、市場投入後、性能にばらつきが生じてしまうことがあります。分布のピークの高さを信号S、分布の拡がり(ばらつき)をノイズNとした場合、SN比の大小関係をご覧ください。製品開発時に、このSN比を見積もることが技術品質を向上させます。右図をご覧ください。製品品質と技術品質の検討において、設計方針により人・金の配分が決定します。技術品質も考慮した配分が必要です。この楕円全体を大きくする手立ても場合によっては必要となります。
p.2 技術レベルと標準(あるいは規格)の関係図です。最低限守るべき標準①と生産性効率化や技術進歩の促進のための標準②があります。技術品質は、標準②が必要です。樹研工業の社長談話「ISOは道路交通法と同じで、法律を学んでも車は上手に 運転できる訳ではない」は核心をついています。形式さえ整っていれば責任は果たしたと思い込んでいる経営は、必ず問題を起こすと思われます。企業の経営合理化による製造現場軽視があると問題が起きやすいようです。見せかけでなく、中身を充実したいものです。
p.3 新製品の開発工程のステップ1は「ねらいの明確化」、ステップ2は「技術手段を考える」そしてステップ3は「技術の効果確認 」となります。各々のステップにおいて、品質機能展開(QFD)、TRIZそして品質工学が3種の神器として用います。ステップ2は黙っていても技術者はできますので、ステップ1と3が重要です。