「技術にも品質がある」(著者:長谷川光雄 発行所:日本規格協会)を読み返して、覚えておく内容をメモ的にまとめてみます。
資料はこちら → 技術と品質
p.1 品質は「製品品質」と「技術品質」に大別されます。「製品品質」は、製品仕様やチェックシートにより管理可能な品質です。工程検査や出荷試験により管理できる「品質管理(QC)」に相当します。ところが、市場に出荷後トラブルが生じる目に見えない「技術品質」は、「品質工学(QE)」を用いないと対処できません。QCとQEの両輪がないと自動車は前に進みません。 「信頼性工学」を用いて、製品開発時に耐久試験などを実施しているから大丈夫というのも十分ではありません。信頼性工学は、過去の実績などを参考に統計的に処理するために、特に新規製品に対しては情報量が不足しています。
p.2 製品企画以降のフローを記します。試作品では初期品質を満足していても、量産工程や市場投入後に予期しない問題が発生することがあります。これが製品開発における課題です。技術の空洞化により、技術が読み切れていないことに起因しています。量産の製造法や市場での使用環境の考慮が不足していたことによります。
p.3 ①及び②は普通実践されている品質管理手法です。製品品質を管理する手法です。製品規格が−Δ〜Δの場合、製造した製品の分布が左下図のような場合、①不良や問題点を見つけて不良を除去するなどの修正をしたり、②原因を追求して対策して、製品規格内に分布が入るように是正します。さらに安全を考慮して③の青線のような分布で出荷可にも関わらず、市場環境などによりピンク色のような分布になってしまうことがあります。こうならないように、未然に防止する技術品質力を向上することが重要です。
本日は、ここまでです。