以下の新聞の中頃にあるタイトル「野菜づくりは人間づくり――微生物から学ぶ生命の循環」の記事をご覧ください。「菌ちゃん農法」の提唱者である吉田さんの講演記録です。重要なことを言っていると感じた部分をピックアップしました。微生物の力で元気に育った野菜を食べて我々が元気になれば、ウィルスや病原菌に打ち勝つことができそうです。
新聞記事はこちら → https://www.chosyu-journal.jp/shakai/36497
- 栄養価が高い野菜を虫は食べない。虫は分解者であり、死んだものを食べる生き物だ。
- 菌ちゃん農法で育てたキャベツを食べた虫の糞に含まれるビタミンCの抗酸化力がカビの発生を抑えた。アオムシはビタミンCを消化できない。キャベツは蝶を殺す成分ではなく、蝶が食べられない成分を作った。それがビタミンCだ。栄養価の高い健康な野菜ほど分解できないから虫は食べないということだ。だから、次第に虫が来なくなる。
- 栄養価の高い野菜を作るためには、菌(微生物)を増やし、菌の出すエキスをたくさん吸わせることが重要
- ほとんどの害虫は、腐った場所が好きで、そこに育つ弱い野菜を食べる。だから虫にやられたくない野菜を作るためには土を腐らせてはいけない。
- 土が発酵すると虫が来なくなる。
- 虫や菌は死んだものや弱ったものを食べて元気な命を作る。反対に人は元気なものを食べて、死んだものを出している。
- 『風の谷のナウシカ』はいっている。本来虫は殺すものではない。そして「腐海の蟲」は殺せば殺すほど強くなる。
- 虫や菌には命を吸う力もあるし、命を与える力もある。『もののけ姫』のシシ神様がそれだ。あれは虫や微生物たちのことだ。
- 虫や菌を殺す暇があったら、虫にやられないくらい元気な野菜を作ればいい。そうすれば彼らは寄ってこなくなる。
- 新しい病原菌やウイルスが出てくる。すると「除菌しろ」「マスクをしろ」「薬を飲め」と防護策だらけの社会になる。病原菌が来たときにマスクをして逃げるのもいいが、自分が元気になれば病気をしなくなる。
- 糖尿病で足が腐った人や戦争で傷病者となった人の傷口に薬の代わりにウジ虫を入れる(マゴット療法)。すると、壊死して可能性がない組織はウジ虫が全部食べる。だが、死んでいない細胞には命を与えて復活させる。つまり、ウジ虫はシシ神様なのだ。
- 地球上では命を吸う生き物と命を与える生き物に分かれるが、虫や微生物たちはこの地球の心臓部だ。心臓部を元気にすると、人間も含めて地球全体が元気になる。ところが今、虫や菌をどんどん殺している。殺虫、殺菌、消毒……その結果、野菜も弱り、人間も弱り、すべての生き物がどんどん減ってきている。それをもう一回復活させよう。皆さんがナウシカになって伝えてほしい。「虫は殺すものではない。彼らが世界を守っているんだよ」と。
- いくら焼き払っても虫たちは強くなっていく。抗生物質が効かない「耐性菌」、農薬に耐える「スーパー害虫」と呼ばれるものたちだ。それだけでなく、私たち自身が弱くなっている。だから毎年インフルエンザが流行る。弱ったキャベツにアオムシが寄ってくる原理と同じだ。相手を殺すのではなく乗りこえる。つまり自分が元気になる。その方法でなければ生きていけない世界がもうすぐやってくる。
菌ちゃん農法については「健康になるためには」をご覧ください。