「超弦理論」あるいは「超ひも理論」については、「神秘的な数式」「宇宙・数学・パズル」「反り牛(そりうし)のはなし」「座標変換は、視点を変えること」「時間は存在しない 本当?」「まだ不完全?」で取り上げてきました。今回、数学の式とのつながりでまとめてみました。数式の話はそれほど出てこないので、安心してください。
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p.1 左図は宇宙の始まり→インフレーション→ビッグバン→宇宙の膨脹を時間軸で描いた有名な図です。宇宙の始まりの頃は9+1次元の世界で、ビッグバン後3+1次元が膨脹していくようです。ここで「+1」は時間です。このモデルをスパーコンピュータで計算した結果が右下のグラフです。横軸が時間、縦軸が9つの方向への拡がりを示しています。時間-1.5の辺りから3次元方向が膨張を始めます。残りの6次元は、ほとんど変化していません。右上はイメージ図で3次元の円盤は膨張を続け、残りの6次元は相対的に縮小しているように見えます。
p.2 弦楽器は、弦の長さによって振動数が異なります。整数倍で振動数が変化していくことは、量子エネルギーでも同様なので、光子の質量= 2+(次元-1)×(1+2+3+・・・・)×3で表されます。この式の「1+2+3+・・・・」はオイラーが「−1/12」としているので代入し、光子の質量=0とすると次元は9と算出されます。p.1にあったように、3次元が膨張して残りの6次元は極めて小さく見えませんが、3次元にたたみ込まれています。6次元は「カラビ・ヤウ多様体」とされ、2次元で切り出すと右のカラフルな模様になります。
超弦理論が全てを説明できるわけではありませんが、数学、物理そして音楽に繋がるところは面白いですね。