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働きがわかる絵

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おしゃべり病理医のカラダと病気の図鑑」(著者:小倉加奈子 発行所:CCCメディアハウス)を紹介します。病理の准教授で学生にも教えている著者がこのようなを描いてカラダの仕組みを解説してくれます。図鑑やダヴィンチが描く絵のような写実性はなく、機能を上手く表現した絵ですね。このような絵で講義される学生は幸せ者です。 著者は「見立て」が物事の理解を助けると言っています。「見立て」とは、こどもの「ごっこ遊び」の方法だそうです。例えば、大きい葉っぱを皿代わりに代用していることを指します。遊び道具だけでなく登場人物の役割分担も含まれます。 この「見立て」を利用して、複雑なカラダの仕組みを分かり易く説明しているのです。

腫瘍を観察した場合、どこまでが良性でどこから悪性かの境目をはっきり定義することは難しいですね。小倉先生は、バナナの皮の色が変わっていくことを用いてその難しさを学生に説明するそうです。実際の腫瘍では「正常・腺腫・がん」の3つに分類して病理診断できるように訓練するようです。このバナナが上述の「見立て」ですね。

人体の構造は「玉ねぎの階層構造」とか「サプライチェーン」に喩えています。サプライチェーンは①調達、②生産、③物流 そして④販売ですね。人体では、肺で酸素、消化管よりグルコースを含む栄養を調達、ATP、グルコース、アミノ酸、タンパク質を産生、肝臓、脂肪や筋肉で貯蔵あるいは分解して在庫を調整、血管を用いて末端細胞へ配送、赤血球が酸素専用運搬車、白血球はパトロール車両、血小板は工事車両、④エネルギー消費に専念している大型店舗が脳、全国展開のコンビニエンスストアだ骨格筋だそうです。 これも「見立て」です。面白いメタファー(喩え)です。肝臓は、物流の拠点であると同時に生産工場でもあるのです。重要な臓器ですね。負担をかけないようにしましょう。 さて、サプライチェーンのマネージメントはどこが担当しているでしょうか? 答えは書きません。あとは本を読んで見てください。

この他に細菌性肺炎と今流行のウィルス性肺炎は、咳の症状が異なるそうです。図に描かれているので、なぜ異なるかが分かり易いです。専門的な内容を、絵にすること理解が深まりますね。見習いたいものです。絵の才能も必要になってきます。

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