生物学的超微弱光子放出(UPE)は、200~1000 nmのスペクトル範囲における極めて低強度の光を放出(10~10 3光子 cm –2 s –1)する現象で、これまで調査されたすべての生体システムで観察されています。電子増倍型電荷結合素子(EMCCD)カメラと電荷結合素子(CCD)カメラを用いて、低ノイズかつ90%を超える量子効率で可視波長の単一光子を捕捉し、生きているマウスと死んだマウスのUPEの間には大きな違いがあることが明らかになりました。以下がその論文です。この技術は、医療や植物の研究に応用できるようです。最近研究されているかどうか不明ですが、30年以上も昔「光CT」の研究があることを知り、非侵襲の診断装置に使えそうな気がしていました。最近は、今回の手法の他に、近赤外光を照射して、その反射光を解析する光コヒーレンストモグラフィ(OCT)の方が主流のようです。個人的には、今回のように生体が出しているバイオフォトンの研究に興味を覚えます。
UPEの論文 → https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.jpclett.4c03546