「廻り道の進化」(著者:アンドレス・ワグナー 発行所:丸善出版)に「適応度地形」という耳慣れない単語が出てきました。進化の形態を表しているようです。調べて、資料にまとめてみました。
資料はこちら → 適応度地形
p.1 「適応度地形」は、「遺伝子型や表現型などの状態変数を座標とし、その座標における高さを適応度として表現した地形」という意味だそうです。この説明だけだと理解できませんね。個体群はより多くの個体を高い位置に置こうとして低い位置の個体は次第に数を少なく、高い位置にいる個体の数を多くなるように繁殖を行い進化していきます。
p.2 急勾配や登り勾配の進化は促進され、緩勾配や下り勾配の進化は鈍化し停滞します。
p.3 適応度地形の説明から離れますが、生物の多様性があると新たな環境下で生き延びる適応が可能ですが、単一の個体は絶滅してしまいます。多様性が重要です。
p.4 カンブリア爆発の際には、山が幾つにも分離して生物が多様化しました。
p.5 大腸菌の薬剤耐性進化を適応度地形で表しています。右図では、複数の抗生物質を順番に添加するとA→B→C→Dのように大腸菌は薬剤耐性進化をする様子を示しています。
以下のサイトでは、種々のパターンの進化の山登りをシミュレーション動画としてビジュアル化しています。
山登り動画 → https://scrapbox.io/glisp/%E9%81%A9%E5%BF%9C%E5%BA%A6%E5%9C%B0%E5%BD%A2