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ユニークな作品

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昨日、円山応挙を取り上げました。本日は、弟子の長沢芦雪です。私は、存じ上げておりませんでしたが、面白い試みをしていますので、紹介します。

資料はこちら → 長沢芦雪

p.1 「黒い牛に、白い仔犬」「白い象に、黒いカラス」を見ると、何れも枠からはみ出すように描かれていて、大きさを際立たたせています。そして、牛や象に対して、仔犬が反対の色小さく描かれています。白黒のコントラストクローズアップキーワードになる絵です。仔犬の顔は、師匠の円山応挙同様に可愛く描かれています。

p.2 芦雪が若い頃の仔犬の絵が左です。その右は、年齢を経て描かれた仔犬の絵です。右の「一笑図」には、仔犬が描かれています。「」という漢字は「」と「」が組み合わさった漢字に似ているので、「竹」と「犬」が一緒に描かれていると縁起が良いとされています。この絵の左下の犬の表情も可愛いです。 これら3枚の絵の赤丸をご覧ください。仔犬が片足を持ち上げています。これが長沢芦雪の特徴だそうです。

p.3 「方寸五百羅漢図」の壁掛けの真中に3cm四方の絵が描かれています。拡大すると、五百羅漢(仏様の弟子たち)と共に、龍、象及び虎も描かれているようです。目が良くないと描けない精密な絵ですね。遊びココロ満載です。

p.4 は、「象背戯童図」です。象を上から見下ろした絵で、象の背中で子どもたちが遊んでいます。ユニークな構図です。右は「なめくじ図」です。題材が面白い。

p.5 初期の頃の龍が右上です。雲がなく、タッチも力強さがないですが、後期では師匠の応挙同様に、躍動感が絵に現れてきています。

p.6 「朝顔蛙図」という屏風絵です。線で描かれてシンプルな水墨画ですが、空間流れの構図が斬新です。中央右寄りにが、左の朝顔から伸びたツルが竹に巻き付き蛙が見上げています。このツルと竹により空間が3分割されています。一番右には、薄くて見難いですが、三日月があるようです。 現物を見てみたいものです。

 

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