NHK大河ドラマ「どうする家康」で、時折、漢方薬を調合している場面が登場します。満73歳で亡くなるまで、満64か65歳ぐらいまで子供を授かっていたというから、漢方薬が効いていたようです。いろいろ調合しては、家来に試していたようで、取り巻きもさぞ大変だったと思います。家康調合の「無比山薬円」は別名「八の字」と言われていたようです。どんなものか調べてみました。
資料はこちら → 八味地黄丸
p.1 現代では「八味地黄丸」として売られている漢方薬をベースに、家康は、別の素材、例えば「海狗腎(かいくじん)」というオットセイの生殖器を干物にしたものを加えていたそうです。現在でも、「海狗腎(かいくじん)」は精力剤として売られています(非常に高価)。この「八味地黄丸」の中には、有毒であるトリカブトの塊根である「附子(ブシ)」が含まれています。煎じると毒性は弱まるようですが、薬は毒と表裏一体です。トリカブトの花は、雅楽の鳥兜に似ていることから命名されたようです。 狂言の「附子(ぶす)」をご覧になったことありますか? 主人が猛毒の附子と偽って砂糖の入った壺を置いて留守の間に、太郎冠者がなめてしまう話です。野村萬斎さんの講演がありましたら是非鑑賞してみてください。
p.2 上述以外にも植物から採取した種々の漢方薬があります。最近、漢方薬も見直されてきています。
家康のリスクを冒しても探求する旺盛な好奇心は、見倣いたいものです。