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葉はなぜ平たい?

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NHKの朝ドラでは牧野富太郎博士をモデルにした「らんまん」が放映されていますが、図書館の新刊本から「植物の形には意味がある」(著者:園池公毅 発行所:ベレ出版)を紹介します。質問形式で分かりやすく説明されています。気になった部分を整理してみます。

資料はこちら → 植物の形その1

p.1 園池先生は、学生に「積木はなぜ四角か?」と質問すると、ほとんどの学生は「積みやすいから」と答え、「ノコギリで切ったから」という学生もいるようです。前者は質問の意味を「四角にする目的」と捉え、後者の学生は「四角になる仕組」と捉えたためであるとしています。質問の捉え方で答えが変わりますので、研修の講師しては質問の出し方を吟味する必要がありそうです。 先生は、続けて「葉はなぜ平たい?」と質問しますが、これだけではなかなか解答が出ません。そこで、「葉の目的は?」と聞くと、「光合成をするため」とすぐ解答が得られます。そして「光合成に必要なものは?」「粘土で太陽からの光をたくさん受け取る形を作るとしたら、どんな形?」と最初の質問の解答に誘導していきます。このような質問をされると考えが整理されますね。確かに、太陽電池は、効率向上のため、照射面積が大きい平板にしていますね。

p.2 次は「サボテンの葉は棘状、光合成は大丈夫?」という質問です。サボテンは、葉ではなく茎で光合成を行います。サボテンは平たいものもありますが、球状のものがあります。光合成は、光・二酸化炭素及び水がないと成立しないので、砂漠では水を蒸散させないように表面積を小さくする形状としてになります。 次の問いは「葉の裏表の色が異なるのは?」です。葉は水に浮かびますが、浸漬させて真空ポンプで脱気すると葉の中の空気が泡となり水に置換されます。すると葉の裏表の色は同等になります。葉の断面写真を見ると、裏側は海綿状態空隙が多い構造になっています。葉の表から入射した光は、グラスファイバーに似た柵状組織内を通過し、反射光は柵状組織を通って戻るので濃い色となります。裏側に入射した光は、海綿状組織乱反射するため白っぽく見えます。水中で脱気して水で空隙が満たされると葉の表裏は同じ色になるのです。

p.3 「葉の裏表の構造はなぜ異なるか?」という問いに対しては、葉の表からは太陽光が、裏からは気孔を通して二酸化炭素を取り込み拡散し易い構造にして光合成が成立する構造にしているが解答となります。

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