百分率で分析・評価することが多いと思いますが、気をつけないといけないことがあります。事例を紹介します。
資料はこちら → 数値化その4
左図をご覧ください。 10人を勧誘して5人契約したAさんと150人を勧誘して45人契約確保したBさんはどちらが貢献しているでしょうか? 割合で比較すると50%のAさんですが、貢献しているのは30%のBさんですね。 割合だけによる評価を防ぐために、大リーグの大谷選手のように規定打席数や規定登板数をクリヤーすることが求められているわけです。
右図をご覧ください。売上目標値は前年実績の5%という決まりがあるとします。昨年の売上実績が100億円、今年の売上目標は105億円に対して120億円でした。来年の目標値は、5%アップとすると126億円となります。昨年に比較して来年度は26%アップにもなってしまいます。
店舗で10%OFFと10%還元という商品がある場合、どちらが得だと思いますか?
(支払った額÷得た価値)で計算すると、10%OFF品は、900÷1000=0.9、10%還元品は、1000÷(1000+100)≒0.91となります。10%OFF品は10%得、10%還元品は9%得となります。しかも、100ポイントは次回の買物にしか使えないのです。
以上のように、分母の大きさを考慮しないと実態を反映していないことがありますので、割合だけで評価や目標設定するだけでなく、実数把握や規定値設定なども併せて考慮することが必要です。