種々の分野での製品審査手続きを簡略化するため、「相互承認(Mutual Recognition)」という制度が世界で実施され始めています。 この分野は苦手な分野ですが、勉強のためまとめてみました。
資料はこちら → 相互承認協定
p.1 対象製品は、電気・通信・化学品及び医薬品・医療機器です。メリットは、適合審査等の手続の簡素化やコスト削減で、各省庁が主導して進められています。概念図を載せておきます。
p.2 相互承認は3種類あります。
p.3 医療機器の相互承認としては、MDSAP(Medical Device Single Audit Program: 医療機器単一調査プログラム)があります。5か国の参加国の2か国以上がQMS調査機関の実地評価を実施して、QMS調査機関の適格性を参加国が判断します。QMS調査機関が、各国の規制に基づいて製造販売業者や製造業者をQMS適合性調査を実施した結果を確認後、参加国に報告する流れです。この結果を受け入れるか否かは、各国の規制当局の判断に委ねられます。
p.4 MDSAPのメリット・デメリットを表にまとめました。デメリットもありますが、適切なQMSを実施していれば、メリットの方が大きいと思われます。
p.5 医薬品についても、EUを中心にして相互承認協定が締結されています。 日本と米国についての協定内容を表にしてあります。適用範囲に多少の違いはあります。
p.6、7 相互承認協定MRA関するFDAのQ&Aを表にしてあります。FDA査察が有るか無いかに関心があると思います。承認前査察は今のところ省略はないようですが、検討はしているようです。 医薬品に関するQ&Aですが、医療機器に関しても適用ありと回答しています。
この相互承認制度により、無駄な作業が省略化されて、本来の品質向上に力を投入していきたいものです。