この2日間、初めて本格的に畑仕事をしました。デスクワークが主だったので、後日、筋肉痛になるかもしれません。耕して、畝を作り、堆肥・石灰を撒いて、野菜のタネを撒きました。今回、耕してみてミミズが見かけないのです。やっと1匹見つけました。昔は、もっとたくさん見たように記憶しています。 たまたま、図書館の新刊本コーナーから「ミミズによる腐植土の形成」(著者:チャールズ・ダーウィン 発行所:光文社)を借りて読んでいたので、気になりました。ダーウィンと言えば、進化論で有名ですが、ミミズにも興味を示して研究していたようです。この本は、読み易く訳されています。 気になった部分を資料にまとめてみましたので、興味のある方は、読んでみてください。
資料をご覧ください → ミミズ
p.1 ミミズは食べたものを土の糞にして排出しますが、巣穴の外に糞塚を築きます。左側の図と写真がそれです。 南米の湿地帯の航空写真を見ると、粒々状に見えます。 「スラレス」と呼び、近くでみると水の中に緑色の島が散在しています。この一つ一つがミミズの糞塚だそうです。 これだけ築くには大量のミミズがいるのですね。 大量のミミズは、ぞっとしますね。
p.2 先日、「ハキリアリ」の話題をしましたが、ミミズは葉を運んで、巣穴に葉でフタをするそうです。 ダーウィンはこの様子を詳細に観察しています。葉のどの部分をくわえて運ぶかということについて観察したり、三角形の紙を運ばせたりしています。葉の先端近傍をくわえて運ぶ率が高いようです。三角形の紙の場合も鋭角な頂角部分を持って運び、巣穴に入れる時はジョウゴのような形にして入れるそうです。目がないミミズがどうやって知覚するのでしょうか?
ミミズが葉を運んでいる動画です → https://www.youtube.com/watch?v=EODCIY-3E0M&t=40s
イギリスのストーンヘンジの石は、地面より沈降しているようです。ミミズの仕業です。 石の下で、ミミズがトンネルを掘り、トンネルが陥没して沈降するようです。ダーウィンはミミズの仕事が均一なので、地面に平行に沈降すると説明しています。
p.3 ミミズの断面図です。ミミズは雌雄同体です。左図の青枠内に「石灰腺」という器官があります。 ミミズは石灰を含んだ物を食べるので、体の中に溜まってしまいますので、排出するための器官です。ダーウィンは、この器官の役目も試行錯誤で追及しています。
ダーウィンはミミズは知能を持っていると考えています。 葉のどの部分をくわえて運べばよいかを考えながら仕事をしているのです。 皆さんも、与えられた仕事をよく考えながら対処していきましょうね。 夏あるいは雨の日に、路上で干からびているミミズが多く見かけると思います。なぜか知っていますか? ミミズは皮膚呼吸をしています。雨が降って巣の中が雨水で一杯になると、皮膚呼吸ができなくなるのを防止するために、巣から飛び出すのです。暑い日も呼吸困難になる原因が、巣から飛び出す方を選択してしまうのです。 知能があるとはいえ、致し方ないことのようです。