ワイブル解析とバスタブ曲線の関係を説明します。早速、資料をご覧ください。
資料はこちら → ワイブル分布その3
p.1 「確率密度関数」「累積分布関数」及び「ハザード関数(故障率)」の式を並べてみました。文献や資料により係数の記号が異なりますので、今回はExcelにある関数の表記α、βに合わせました。Excelで確率密度関数の計算式は「=WEIBULL.DIST(x, α, β,FALSE)」、累積分布関数は「=WEIBULL.DIST(x, α, β,TRUE)」で算出可能です。→p.2参照 これらの係数は意味がありますので、まとめてみました。 αあるいはmは、形状パラメータと呼び、分布形状を大きく変えます。βあるいはηは尺度パラメータで、数値が大きいと分布は右にズレます。つまり故障が少なく寿命が長いことを示します。値が小さい場合は故障し易いことを示します。γは位置パラメータと呼び故障開始位置を示します。 各々の係数を変えたグラフを下に描いてみました。左から形状、尺度、位置のパラメータを変化させたグラフになっています。 Excelファイルをご覧ください → ワイブル分布3
p.2 Excelの関数式とグラフの関係を示しています。
p.3 形状パラメータαが1未満、1及び1を超える場合について確率密度及関数びハザード関数を描いてみました。 特にハザード関数の形に注目ください。
p.4 3つ合わせると、バスタブ曲線に似ていませんか? したがって、係数αの値をみることで、初期故障、偶発故障あるいは摩耗故障なのかを推測することが可能なのです。
p.5 最後に、手順をまとめました。故障に関するヒストグラムがあったとします。これを確率密度関数f(x)に変換して、累積分布関数F(x)を算出します。ln[ln(1/(1−F(x))]をlnxに対してワイブル図を描き、その勾配αを算出します。
ワイブル係数の大小関係より、故障に関する傾向を掴めることがわかりましたでしょうか?