皆さん、コロナウィルスの影響でテレワークをしている方もおられると思います。私は、オンライン研修が今日から始まりましたが慣れないので、疲れました。本日の話題は、先週の続きです。自然現象は、状態を乱してもボルツマン分布に変化していくようです。 物理の世界だけでなく、経済の世界でも同じ傾向を示すのです。 過去ブログ「屋ではなく家になって欲しい」の添付資料の「貯蓄額」に示したように、貯蓄額が増加するに従い、人数が急激に減っていくのです。 政治家の皆さんの貯蓄額は分布の右裾野部分にあるのです。 貯蓄額の多い方が、20%の月収カットすると言っても納得感はないですね。 愚痴になってしまいました。 話は元に戻ります。
資料をご覧ください。 → ボルツマン分布
p.1 ボルツマン分布の式を右に示しています。エネルギー準位N0とN1にある電子の数の比は、ΔE/kTに対しプロットする指数関数的に減少します。下のグラフが貯蓄額に対する人口比を示しています。ボルツマン分布に非常によく似ています。 先週までのエントロピーの原理からすると自然に起き得る現象なのです。
p.2 ボルツマン分布がエントロピーと関係している事を説明します。 Excelファイルも合わせてご覧ください。 エネルギー準位が0~7まであるとします。粒子が9つある場合にこの8つの順位に振り分けますが、トータルのエネルギーは7になるようにします。 貯蓄額のレベルがエネルギー準位、人数が粒子の数、貯蓄額総額がトータルエネルギーと読み替えれば、貯蓄額も同様です。 振り分けは、15通りあります。赤い数字の部分をご覧ください、トータルエネルギー量 7=3×1+2×1+1×2+0×5 ですね。 7つの粒子が区別できるとすると、1つしか入っていない準位でも9通りの仕方があります。全ての仕方はWの式で計算できます。 この場合は、1512通りです。これ以外の14の振り分けを含めて配分の仕方をグラフ化すると赤の棒グラフが1512で一番高くなります。エントロピーS=k・lnWの式で表されます。 kがボルツマン定数です。Wが大きいほどエントロピーSが大きくなります。ということは、Wが大きいほどエントロピーが増大するので、自然に起きやすくなるわけです。 この赤の数字を横軸をエネルギー量にして棒グラフにしたものが、右図です。ボルツマン分布の形状(赤線)となります。 貯蓄額の場合も同様に、自然にこのような分布になってしまうのです。 マクスウェルの悪魔がいない限りは。
Excelファイルは→ ボルツマン分布