研修で「なぜなぜ分析」を教えてくださいと依頼を受けたのですが、研修生が高校を卒業したばかりの新人ですので、どう教えたらよいものか悩みました。先ずは、身近なスマホの例を示して、その後、彼ら・彼女らに事例を考えてもうらうことにしました。
研修資料はこちら → なぜなぜ分析
p.1 「なぜなぜ分析」すると何か良いことがあるか? という問いかけをして、研修最後にその解答例を説明することにしました。
p.2 「スマホの画面が真っ暗」の原因をなぜなぜで追っていく事例を説明しています。なぜなぜ1回目、2回目そして3回目と追っていきます。
p.3 なぜなぜは、5回以上やって考えるものが出尽くすとよいと言われていますが、3回までの例を示しています。出尽くしたら、前(左)の方に遡っていき、つじつまが合うかをチェックしていきます。 そのあと原因が高そうな優先順位付けをします。優先順位が高いものが真の原因の可能性が高いものです。原因になる可能性がある事項については全て、その対策を考案します。 当然優先順位が高いものから対策を講じますが、それ以外の原因になりそうな事項についても予防として対策を講じることが大事です。
p.4~6 実践してみようということで、「会社に遅刻した」事例について、先ずは個人でなぜなぜ分析を実施、その後チームで出し合い付箋紙に書いてホワイトボードに整理していきます。 ある程度出尽くしたところで、私が予め実施した単語をマグネットに貼ったプレートを渡して、彼ら・彼女らの付箋と合わせてツリー図を描いてもらいました。彼ら・彼女らが気が付かない事象もあるんだという認識をして欲しい意図があります。
p.7、8 解答例です。 これが正しいものではありません。
p.9 研修が始まる最初の「なぜなぜ分析をやると何かいいことがある?」という問いかけに対する、解答例です。真の原因を究明して対策を打つことも大事ですが、なぜなぜ分析をすることにより、これから起きる事象の予防にもなるし、自分たちの業務や組織上の問題点や弱点を把握することの方が有用であると考えます。 なぜなぜをあまり個人的な問題や感情にまで掘り下げると有効な対策になりませんので、ご注意ください。
今回、高卒新人が書いた付箋の事象を読んでみると、私が思いつかないものも結構ありました。次のExcelファイルのA~Vまでが私が思いついたもので、W列の赤字は私が思いつかず研修生がリストアップしたものです。「社会人に自覚なし」「人間関係」「デート」「運がなかった」「行きたくない」など私にとっては面白い事象が挙げられていました。なぜなぜ分析はいろいろな立場の複数の人で行うと効果的です。
Excelファイルはこちら → なぜなぜ分析