「フーリエの冒険」も、あと3章。頑張ります。 30年程前に一度読んだのですが、数式ばかりだったのであまり真面目に読んでおらず、今回の読み見直しはきつかったです。皆さんも嫌になってしまうかもしれません。 今日の目的は、周期的でない波にも「フーリエ展開」を拡張することです。 今までは周期Tの部分の情報からその波の周波数特性を割り出すものでした。
資料はこちら → フーリエ級数複素数表示
p.1 フーリエ級数の復習です。これに「オイラーの公式」を適用して、書き換えます。
p.2 bnの分母に「i」があるので、消すために分子・分母に「i」を掛けます。anとibnの和あるいは差の式を各々AnあるいはBnとして、書き換えます。
p.3 Anの式で、n=0を代入すると、A0=a0となります。Bnのnに-nを代入するとB(-n)=Anとなります。Anで全て表すことが可能となりましたので、Anの代わりにCnで表すことにします。
p.4 角速度ω=2πfですので、書き換えます。また積分範囲を0~Tを-1/2~1/2に書き換えます。周期Tを持たない関数にも拡張するためTに無限大の∞を入れます。∞/2=∞なので、級数の加算範囲はー∞~∞となります。
p.5 級数のlimは積分になります。1/T=fです。Tを∞にするとfは無限小のΔfつまりdfに書き換えられます。緑のアンダーライン部分はtで積分するとfの関数になりますのでG(f)と表します。この式が周期Tを持たない関数f(t)のフーリエ展開に拡張しましたので「フーリエ変換」と呼びます。G(f)とf(t)を入れ替えたf(t)の式を「フーリエ逆変換」と呼びます。 このフーリエ逆変換を利用すると、以前のブログで説明した「カーブフィッティング」が可能になります。
今日はここまでです。ー∞~∞で積分をするとありますが、そんなことが可能なのか? 実際に無限に波を観測することは難しいと思いませんか? 明日、この辺の説明をします。