「修復家だけが知るストラディバリウスの真価」(著者:中澤宗幸 発行所:毎日新聞出版)を紹介します。アマティーが今のヴァイオリンの形を確立させ、その弟子のストラディバリウスがさらに向上させたようです。ヴァイオリンは、弓で弦をこすると、その振動が4本の弦を支えている薄い駒に伝わり表の板そして魂柱(サウンドポスト)から裏板にそして楽器全体で増幅後、f字孔(サウンドホール)から外に音が響くそうです。 「魂柱」とはよく名付けたものです。これがないと響かないのです。位置がすこしズレてもダメだそうです。 サウンドホールもこの「f」の形が究極の形で、「f」の下の穴がボディー全体の1対1.6(黄金比)の位置に設計されているとも言われています。
ストラディバリウスは、10代半ばから95歳前後の80年近くまで3,000挺を超えるヴァイオリンを製作しています。現存は世界中で600挺、日本国内には70~80挺ほどあり、世界いで第3位の保有国です。諏訪内晶子さんが「ドルフィン」、若手の庄司紗矢香さんが「ヨアヒム」、私が好きな千住真理子さんが「ディランティ」を保有しています。NPO法人イエロー・エンジェルが所有しているストラディバリウスを若手ヴァイオリニストに貸与しているそうです。 ストラディバリウスの方が弾き手を求めていると、千住真理子さんが語っています。 → https://www.youtube.com/watch?v=Ns1Fp9I6xsQ
正月の番組で「2、3万円のヴァイオリンとストラディバリウスに違いがわかるか?」という企画がありますが、いつも外れてしまいます。上述の著者は、テレビの音では違いはつき難いかもしれないと言っています。実際の生の音をコンサートホールで聴いたり、演奏する人の腕前によっても音色は変わるそうです。 下手な方が演奏するとストラディバリウスの能力を引き出すまでに至らないこともあるそうです。
このサイトでテストしてみてください。「BEGIN TEST」をクリック → http://s.telegraph.co.uk/graphics/html/Years/2013/June/StradivariusAudioTest/index.html
安い楽器、18世紀のドイツの楽器及びストラディバリウスの3つの音源です。18世紀のものが綺麗な音ですので、惑わされましたがわかりました。
上述の著者が好きなヴァイオリニストの一人である「イヴリー・ギトリス」の演奏を聴いてみてください。自由奔放な演奏でいいですよ。
ユーモレスク → https://www.youtube.com/watch?v=XiiD5PVpq24 ロンドンデリーの歌 → https://www.youtube.com/watch?v=wrtPyC-N4Ow
日本にもヴァイオリンの名工と言われる方がおられ、ヴァイオリン作製は科学だと言っています。 ニスは松脂を煮込むと良いそうです。
前編 → https://www.youtube.com/watch?v=jE45ZZIXxy4 、後編 → https://www.youtube.com/watch?v=At9Q1tgoE2M