本日、地区の防災訓練を実施しました。今年は、担架訓練の場所で消防士さんの説明を聞いて、改めて再認識した点もいくつかありました。
担架の搬送方法はこちらの資料に詳しく書いてあります。 → 担架の搬送方法
- 平坦な場所あるいは下り坂の場合は、進行方向前が足です。 登り坂は進行方向前が頭です。坂の場合は「高い方が頭」と覚えておくといいですね。 なぜ頭の位置をこうするかわかりますか? 傷病者の視点からすると、恐怖感がない方向なのです。坂の場合、頭が低いと恐怖感がでますね。搬送者の視点では、進行方向の後ろの人がリーダー役となり、進行方向を支持したり、傷病者の顔色を見る必要があります。
- 載せられている人は、胸の前に腕を組ませること。両手を組ませるのは、「背部から1名で後方に移動させる方法」や「2人で傷病者の前後を抱えて搬送する」にも有効です(資料の(1)の⑥や⑧)。
- ボーイスカウトでは、「応急担架作成法」として、毛布や衣服をした担架を作製する方法を教えることがあります(資料の(3))。
- 椅子がある場合は、(1)の⑩のような方法もあります。
- この資料には記載がありませんが、横向きの傷病者を仰向けにするには、膝を少し曲げた状態で、手前に引っ張ると上半身も手前に捻転して仰向けになるようです(本日の収穫)。
日頃実施していないことは、時折訓練しないと忘れていることが多いですね。 以前紹介した「動的平衡」(著者:福岡伸一 発行所:木楽舎)で、人間はどうして記憶しているのか? についての解説がされています。 脳細胞は半年毎に全部入れ替わっているようです。それなのに、なぜ記憶しているのでしょうか? 記憶物質が残っているわけではありません。 1つ1つの記憶に対する回路ができているそうです。忘れない記憶はその回路が太いようです。 九九の演算は何回も何回も覚えることで、この回路が太くなるのです。長期記憶のためには、繰り返して回路を太くする必要があります。 教育と訓練は一対である必要があると思います。知識を教えただけでは身につかず、繰り返し訓練することで身につくものだと思います。 例えば、統計が良く理解できないと言われる方は知識のみで、実際に使ってみない方だと思います。 このことは全てのことに言えると思います。 「頭だけでなく手足を使う」が大事です。