一昨日、統計を学ぶには統計ソフトよりExcelを利用した方が良いと述べました。以前に私の講義を聞かれた方は、復習ですが次の資料をご覧ください。
資料はこちら → ヒストグラム
p2. 統計やQC7つ道具(品質管理のツール)について講義する時は必ず、「計算で得られた値だけを信用せずに、先ず図にしてみてください」と言っています。重さが1から40gの石ころの数が縦軸とします。集団A及びBとも、平均の重さが20.0gで標準偏差が8.8gでした。計算値はソフトがしてくれ、同等の分布であると思ってしまいますが、絵に描いてみると、集団Bは2つの集団が混ざっているかもしれないことに気が付きます。重要な情報が潜んでいるかもしれないのです。
p.3、4 上の棒グラフのような図を「ヒストグラム」と言います。この形をみると、分布を可視化することができます。集団が1つなのか2つなのか?
p.5、6 上限規格値(Su)と下限規格値(SL)に対して、ばらつき(分布の広がり)の程度がどのくらいであるかが視覚的に見てとれます。規格をはみ出しているのか、偏っているかがわかるのです。これが大事です。
p.7 意外とヒストグラムを描けない方がいます。棒グラフと少し違います。ヒストグラムの帯には数値の幅があります。棒グラフは一つの代表値になります。ヒストグラムは、体重0を超えて10kg以下、10kgを超えて20kg以下、20kgを超えて30kg以下………70kgを超えて80kg以下、80kgを超えて90kg以下、90kgを超えて100kg以下のように階級の幅を設定します。幅は細か過ぎず、広過ぎず調整ください。 この資料ではAラーメンの評価を百点満点で20名に採点してもらった結果がC列にあります。①このデータのMAXとMINを見つけてください。関数は「=MAX(セルの範囲)」と「=MIN(セルの範囲)」をセルに入れて求めてください。②MAXとMINを参照して、データ区間を70~100まで幅2ずつの階級に設定します。③上部リボンにあるデータをクリック ④分析ツールをクリック ⑤ヒストグラムを選んでOK
p.8 ⑥入力範囲、⑦データ区間を入力、⑧出力先を入力、⑨グラフ作成にレ点チェックしてOK
p.9 データ区間に頻度が入った表とヒストグラムが現れます
p.10 ⑪~⑭の手順でヒストグラムの体裁を整えます。Excelのバージョンで多少違うかもしれません。
このようなヒスとグラムを見れば分布の状態を目で見てわかります。是非、統計処理する前に必ず分布を目でみてください。正しく判断するためのキーポイントです。