オッズ比については「使い分ける必要あります」「テイラー展開を上手く使う」で説明しました。今回、オッズ比の復習とリスク比など他の比と変化の大きさを比較したり、オッズとの違いも説明します。
資料はこちら → オッズ比とオッズ
p.1 オッズ比は現象が現れる場合と現れない場合のオッズの比です。食中毒の事例を表にしてあります。食物AとBで食中毒になった人数が表中に書き入れてあり、各々オッズ比を算出すると食物Aは16、食物Bは1となります。オッズ比は大きいほど、因子と現象の関係が強いことを示しています。
p.2 「テイラー展開を上手く使う」で導出した区間推定の式を用います。食物AとBについて区間推定した結果を表と数直線に示します。食物Aの方が食中毒の可能性が高いことを表しています。
p.3 事象pとqが変化した際、pとqの差、対数オッズ比、リスク比及びオッズ比の値の変化をヒートマップで示しています。変化が大きいところが赤くなっています。pとqの差、対数オッズ比については、緑→黃→赤のように徐々に変化していきますが、リスク比さらにオッズ比になるとpの大きい部分で急激に赤くなることがわかります。品質工学では「拡大してみる」で説明した「オメガ変換」が変化が小さい部分を拡大して表していました。オッズ比はこれに近い表現のようです。オッズ比は医療分野でよく使われています。
p.4 オッズはオッズ人は異なります。競馬などの賭け事で用いられます。オッズ比の場合は数値が大きいほど因子と現象の関係が強かったですね。オッズの場合は、小さいほど儲けは大きくなります。オッズは起きる確率が小さいことを意味しているからです。勝率が低いほど賞金は多くなるのは当然ですね。堅実に賭けるか、大穴狙いにするか。