「この世でいちばん を科学する」（著者：ディヴィッド・ダーリング 発行所：原書房）を参考に、最強のものを調べてみました。
資料はこちら → いちばん その3
p.1 「最強の低摩擦物質」です。金属・非金属の中では、テフロン系が摩擦係数が小さいです。産総研では、ウツボカズラを参考にして、オレイン酸の上に水を載せて摩擦係数0.0098と非常に低い摩擦係数を得ています。現時点の最強は、摩擦係数が限りなくゼロである「ヘリウム4」だそうです。
p.2 「最強の毒」は、「薬よもやま話 －植物の知恵－」の資料の再掲です。人工物でなく、ボツヌリス菌の毒が最強です。
p.3 「最強の臭気」について、臭い食べ物は左上のグラフです。日本では「くさや」が有名ですが、上には上があります。左下のようなベストテンもあります。最近、我が家の庭で大発生のカメムシの臭い臭いは、不飽和アルデヒドが原因のようです。右には、臭い化学物質の一覧表を載せました。濃度［ppm］が小さいほど、微量でも臭い成分です。 上述の本では、「チオアセトン」が最強の臭さと述べています。
p.4 左が「最強の甘味料」で、ラグドゥネームが砂糖の約22万倍〜30万倍の甘さだそうです。右表は、「最強の磁力」です。ネオジム磁石は最強の永久磁石ですが、超電導磁場を利用した素粒子研究所の加速器はおよそ38T～45Tとネオジム磁石の30倍以上も強い磁力を有しています。
この世の中でいちばんの物は、すぐ役立つものではないかもしれませんが、話題性は高いですね。スーパーコンピュータのように、順位が都度変わってしまうものも多々あります。演算速度が速ければ速いほど、予測精度が向上し、我々の生活にも寄与してくれます。