ダイバーシティ(多様性)を認める時代になってきました。この多様性が良い効果をもたらすことを数式でも導くことができます。
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p.1 「群衆の多様性が大きければ大きいほど、予測値の誤差は小さくなる」あるいは「集合知が予測の精度を上げる」と言われています。これを数式で表すと「群衆の予測値の分散(ばらつき)=個々の予測の分散−予測の多様性」となります。C:群衆の予測値 X:真値 xi :個々の予測値として表したものが次式です。式の導出以下をご覧ください。群衆の予測値と真値の差の分散(ばらつき)が左辺です。これを展開していきます。Cを個々の予測値の平均として代入して整理して上式が得られます。
p.2 以前に統計のところで説明した資料です。母集団から標本をいくつか取り出してきて、母集団の平均値を推定する概念を図で示しています。一番下のように、サンプルサイズnを増すと、標準誤差が小さくなり、母集団の平均値に収束していきますね。上述の真値が母集団の平均値、サンプルサイズのnが多様性だと置き換えると、多様性を増すと予測値の精度が上がります。 統計的にも、集合知の理屈は合致しています。
「やっかいな問題はみんなで解く」(著者:堂目卓生 山崎吾郎 発行所:世界思想社)という本を借りてきて、まだ読んでいないのですが、タイトルから予測するに上述の多様性が必要ということだろうと思います。読んでみてタメになることがあれば、またお知らせします。