昨日、リスクアナリシスの講義でリスク=(危害の重大性)×(危害の発生確率)という話をして、発生確率のところで「繰り返しの効果」で紹介した資料を使いました。その際、「危害の頻度についてはバイアスが働きます」という話をしました。ボツリヌス菌の毒素はNo.1ですが、感染頻度は稀ですね。。ボツリヌス菌の毒素が高いので、我々は実際の頻度よりも頻度を大きく見積るバイアスが働くということです。 「このバイアスはリスク評価と一致?している」のではないかと思いながら講義をしていました。以下の資料をご覧ください。
資料はこちら → リスク頻度
p.1 横軸が実際に起こる危害の頻度、縦軸は人が思う推定頻度です。一致している場合は直線上になり、直線の上にある場合は過大評価、下にある場合は過小評価となります。
p.2 ボツリヌス菌の頻度は稀ですが、毒素が高いため頻度を高めに見積もってしまいます。リスクアナリシスでは、危害の重篤レベルとその頻度のマトリクス表になります。ボツリヌス菌の場合は、頻度は少なくとも重篤レベルが高いためリスクレベルも高くなります(赤塗り潰し部)。我々のボツリヌス菌に対するバイアスはリスクレベルと合致しているのではないかと思われます。我々のリスクに対する感覚もまんざらでもないと思います。
危険回避のためのクイズがあります。実施してみてください。結構悩みます。
危険を回避しろ!10のサバイバルクイズ! → https://www.youtube.com/watch?v=jkTCUiciOmI