宮崎駿監督が映画化のヒントにしているという評判の「君たちはどう生きるか」(著者:吉野源三郎 発行所:㈱岩波書店)を読んでみました。 漫画でなく、文章の方を読みました。 コペルニクスからとったあだ名の「コペル君」が主人公で話が進んでいきます。 幾つかの章に分かれていて、「ニュートンの林檎と粉ミルク」という章は、理系の私には興味深い話でした。星と太陽の間に引力があることはケブラーが、物体が重力で落ちることはガリレオが既にニュートンの前に発見されていました。ニュートンが偉いのは、落ちる林檎を見て、この2つ力を結びつけたこと(万有引力)だそうです。この万有引力の考えが閃く前に林檎をどんどん高くしていき、月の位置まで上げていった結果、なぜ月が落ちてこないかの疑問を持ち、証明できたようです。 「当たり前のことを深く考え、疑問をどこまでも追い続ける精神が大事」という教訓を与えてくれます。
「実は月は落ちている」という話をブログで書きました。ただ地面には落ちてきません。 → https://evolvingbook.com/2018/04/11/perpetual-motion-machine/
本書は80年ぐらい前に書かれたものですが、今読んでも古さを感じないばかりか、現代人に必要な教訓がたくさん含まれています。 宮崎監督の映画がどのようなストーリーになるかわかりませんが、映画を見る前に是非一読ください。