「社会的促進」という心理学的行動があります。例えば、運動会で応援されると、いつもより速く走れる、集団で勉強すると、互いに刺激し合い、集中力が向上して学習効果が高まる、あるいはグループでプロジェクトを推進する方が、個人で作業するよりも効率的に仕事を進められるという事象です。この逆は、「社会的抑制」で、難しい課題を遂行している際に他者がいると緊張してミスが増える事象です。「社会的促進」について、ザイエンスが面白い実験をしています。下記動画で説明しています。イラストなのでご安心ください。実際は、光を嫌うゴキブリを用いて実験しています。ライトとは反対方向にゴキブリは走ります。周囲に観客のゴキブリがいる場合の方がいない場合よりも速く走る結果が得られたそうです。ゴキブリにも人間と同じ心理が働くのでしょうか? 複雑な選択肢がある場合は、観客の存在がミスを誘う実験は、11:07辺りから説明されています。これが「社会的抑制」ですね。この社会的抑制を防ぐには、練習量を増やしたり、メンタルを鍛えるなどの対策が必要になると思います。アスリートや演奏家は常日頃このような努力をしているのでしょう。
動画の5:38辺りからご覧ください→ https://www.youtube.com/watch?v=eBRZtPkLC8g
論文はこちら → https://fermatslibrary.com/s/social-enhancement-and-impairment-of-performance-in-the-cockroach