実験計画法においては、交互作用のある列を意識しておく必要があることを「理解するまでしつこく」などで取り上げました。L4 (23 )直交配列表の1列目にa成分、2列目にb成分を割り付けると3列目はAかつBの交互作用A×Bを割り付ける必要があります。この辺りを、数式で確認します。数式が苦手な方は、読み飛ばしてください。交互作用がないことが明らかな場合は、3列目に変数Cを割り付けることが可能であることだけ覚えておいてください。分析者の判断に任されます。
資料はこちら → 直交配列表実験
p.1 3列目[3]に交互作用A×Bを割り付けるか、変数Cを割り付けるかは、分析者の判断に委ねられています。
p.2 直交表の列内では、平方和の式が成り立っています(列平方和)。2水準系直交配列表では、(直交表qの第1水準のデータ合計)-(qの第2水準のデータ合計)/直交配列表の行数 が成り立ちます。
p.3 L4 (23 )直交配列表では、データの全変動STが各データの2乗の和から4倍の平均値Tバーを引いた値になります。1~3列の列平方和の和を計算すると導かれます。一般式が下にあります。
p.4 L4 (23 )直交配列表では、SABは、「Ai かつBj」についての平方和でSA×B=SAB- SA- SBで表せます。この式を解いていくと、SA×B=S[3]になります。つまり、3列目はAとBの交互作用になることが証明されました。したがって、p.1に示したように、明らかにAとBの交互作用がないと判断する以外は3列目に変数を割り付けないで実験を行います。
品質工学の場合は、交互作用が各列に平均化して割り付けられる混合系直交表を用いますので、交互作用をあまり意識しなくともよいので、使い易いと個人的には思います。